削られていく心

依頼タイプ: 家門依頼

- 備考:

たまには、素直にならなくても… 初恋に深く傷ついた私は、しばらくの間、心の整理がつかずにいた。一晩中酒に酔って、道端で大声をあげたり、一切飲み食いをせず、恨んで、憎悪した。恋の傷は恋で治すと誰かは言った。両親さえも私のことを諦めかけていたころ、一人の男と出会った。彼は、絵を描く画家だった。ぶっきらぼうだったが、いつも丁寧に私の姿を描いてくれたし常に誠実な姿勢で私を感動させた。もちろん、彼にも直すべきところはあった。彼は、私が時々疲れて弱音を吐くと、私の問題を指摘し、どう解決するかアドバイスしようとした。もちろん、悪意がないのはわかっていたが、私は彼にアドバイスを求めているわけではなかった。私はただ、話を聞いてくれる相手が必要で、慰められたかった。彼はいい人だったが、こういうところで私を疲れさせていた。